考えてみると、内部で一番リフォームの要素が多い所は、水廻りに並んで和室なのかなとも思います。
和室は元々日本家屋の内部を想定しておりますので、天井葺き、壁拵え、床の間などと合わせて、欄間、襖、障子、畳などパーツごとに作っておりそれぞれ職人さんがいて、あらかじめ作ったものを取り付ける工夫がされております。そのため交換、模様替えも割と簡単にやってこれました。(あくまで昔の話です。今では職人さんの数が少ないのでやるとなると順番待ちであったりします)
壁は木板か漆喰だと思いますが、柱や梁などは木の部分をあえて出るようにしております。木材は時間が経つと色合いが変わりそれなりにいい具合になります。経年変化はその家の歴史ですので、できる限り残せればよいですね。
とはいうものの、昔ながらの仕様は職人さんの減少や材料の問題から、今ではほとんど新建材が多く出回っております。また、付着した汚れは脂であったりたばこの煙であったりしますが、あく洗いという方法もあります。
天井はつき板(表面だけ薄く木目を張り付けて仕上げているもの)や印刷で姿かたちの良いものがあります。天井は薄くて軽いほうが良いのでとても軽量に作っております。板材は反りが出るのでそのほうがよいという人もいます。
壁は漆喰、土壁、砂壁、珪藻土、プラスターといった塗り壁が主流です。経年劣化は当然するのですが保湿性や耐久性などから漆喰が比較的よいとされております。土壁は京壁とも言い職人さんが少ないのが難点です。
最近では新築でも採用されますが、主にリフォームでは、クロス仕上げもよいとの評価があります。もちろんリフォームでは先の塗り壁の場合プラスター仕上げや合板貼りなど、ひと手間多いので金額的には若干高いです。しかしクロスメーカの製品の豊富さ、耐久性から大いにこれを選ぶ価値があるものとも考えられます。クロスが古くなったら再度貼替もできますし、和室から洋室へ模様替えなどにも十分対応できるわけです。