生活するのに絶対必要な給湯器など住宅設備。3

給湯設備は、ガスを使うタイプと電気を使うタイプがあります。

ガス器具ではガス湯沸かし器、給湯器(熱源機)の2種類があります。ガス湯沸かし器はもっぱらお湯を製造するだけの機能を言いいわゆる瞬間湯沸かし器と言われております。

給湯器は、お風呂のお湯の沸かし替えや足し湯などができるようになってから言われるようになった名称です。現在は操作パネルでお湯貼り、足し湯、沸かし返し、保温までやりながら洗い場のシャワーや他の部屋のお湯の供給も同時に行います。熱源機はお湯を使って床暖房や各部屋の局所暖房を行います。同時に両方できるものが主流だと思います。因みに給湯器の号数は一分間に水温+25℃にお湯を作れる量で性能を表す表示です。大体4人家族であれば20号で足りるかと思います。床暖房などやる場合1つ上の24号にしておくと安心かもしれません。ガス給湯器の仕組みは水道水がリモコンの操作で送られるとガスバーナーが点火します。ガスバーナー部分に給水管を呼び込み、設定温度(60℃過70℃)まで加熱します。そのあとお家の中に送る前に水道水と混合してリモコンの設定温度まで下げます。熱源機は設定温度が少し高く80℃などを採用します。その為、熱源機併用の場合は2温式としています。給湯器はエコジョーズタイプが増えてきております。機能は在来の給湯器と変わらないのですが、バーナーで作った熱を廃熱する前に水道水の上流で再利用するものです。上流なので先に排気熱で加熱し下流で直火で加熱するというわけです。その為ガス代換算で約10%経済性があるともいわれております。但し、再利用熱の段階で結露水が発生します。結露水は二酸化炭素の影響などで酸性質になっているため 炭酸カルシウム透過層で中和し弱酸性とし外部に出しますが、そのまま下水に廃棄できないので、雨水桝で自然水に混合して野外廃棄するか敷地内に透過層を設け地面に浸透させるか、どちらかで対応していると思います。また各メーカーは炭酸カルシウム層の交換を10年に1度推奨しております。中和ができなと酸性水を機械内に残すことになりますので故障の原因となるからです。

電気温水器は電気を金属線に通すことで発する熱を引き込み水管に伝えることでお湯を作り貯湯間にお湯を貯湯します。ガスを使わないので二酸化炭素の発生はありません。但し若干ガス給湯器よりも高設定なので混合水栓など室内機器に入るお湯の温度が高くなるので故障の原因人あることがあります。その場合温水器の設定をリモコンで操作して適正温度を探って億位事が大切です。また床暖房のようなマルチな使用方法には不向きです。

エコキュートは電気温水器と同じように貯湯タイプなので同じように大きな貯湯槽を敷地内に置くようになります。お湯の作り方はまるで違います。水を熱源に触れさせて、お湯を作るのは同じなのですが、熱源は空気中の潜熱です。

潜熱は摂氏-274℃(諸説あります)を絶対零度(原子の熱運動が完全に停止する温度状態)としています。つまり空気中の潜熱とは、そのエネルギーそのものの事です。(単位を℃ではなくK〔ケルビン〕で表します)言い換えると、気温がどんなに寒くても-274℃にはこの地球上ではならないので、必ず熱源があるということになります。

その熱を回収するのにヒートポンプという装置を使います。ヒートポンプはそのイメージ通りポンプで熱をくみ出すということなのですが、ポンプ内に密閉されたポンプユニットが有って、その中には熱媒体として二酸化炭素が入っております。二酸化炭素は気体から圧縮されて液体になるときに熱を放出します、その逆に液体から気体に戻るときに周辺の熱を吸収します。つまり貯湯層のそばでは気体から液体に代わり外では液体から気体になるようにすれば火を使ったり電熱線を使ったりしなくてもお湯に加熱ができるわけです。火を使わないので温室効果ガスの問題や省エネルギー問題から始まって、SDGsの取り組みとしても好ましい対策ではあります。但し貯湯層とは別に先ほどのヒートポンプユニットのスペースが必要で、ポンプの動力音が若干するのが短所とは言われております。また経済性面では設備投資に少し大きな負担があるので、例えば2人住まいですと、トータルコスト面で、負担が大きいと考えます。